今夜はPS工業さんの創業・創設60周年記念イベントにお招き頂いた。

場所は熊本市内にあるPSオランジュリ（＝同社・熊本ショールーム）

今年7月に伺った時には、まだ全面改修工事中だったが、
ようやく地震前のカタチに戻され、より美しく生まれ変わって、息を吹き返したようだ。

 

 

ちょうど100年が経った煉瓦造りの建築の中に
ちょうど60周年を迎えた老舗空調・ラジエター會社が拠点を構える。

そこへ学生の頃に建物保存、拠点設立の改修工事の一部をお手伝いをさせて頂いたとき以来、
約20数年振りに足を踏み入れた私。

幾つもの記憶が折り重なって、
なんとも不思議で、特別な時間がここに流れている･･･。

 

PS代表・平山武久さんと、オモケンパークDirector・面木健さんのトークセッション。

お二人のお話に共感しつつ
自分の中のアツいもが沸々と反応し、改めてこう想う･･･

 

『 建築の価値は、そこに集う人々が居て、はじめてもたらされる 』

『 真新しい建築もいい、
　　　しかし、本当にいい建築とは、永いあいだ人々に愛され続けてこそ、それが証明される 』

『 掲げた「思想」や「哲学」を物質に現わしたとき、それが「建築」に成るのだろう 』

 

仕事柄「建築は～」「建築こそ～」なんて、
ついつい「建築」を主語に捉えがちだけれど、そうじゃない。
いつだって 『 地域の人々の～ 』 が筆頭にこなきゃいけないよね･･･　じゃなきゃ何の意味も無い。

 

今夜は、熊本地震の被災後、奇跡的に倒壊することなく難を逃れた歴史的建築に身を置いて
より深く結びついた地域の方々の絆を目の当たりにした･･･。

素晴らしい出会い・空間・言葉・音楽・ダンス・料理に
自分の奥深くに眠っていたものを、すっかり呼び起こさせてもらった。

 

 

 

data：
ピーエス工業株式会社　PS Orangerie／ 熊本県熊本市中央区中唐人町1